新しいマンションも時が過ぎると古くなり、あちこち劣化してきます。
それらの劣化は大きく分けると「物理的劣化」「社会的・機能的劣化」「経済的劣化」があります。
・物理的劣化
物理的劣化は、壁のひび割れや鉄の部分が
さびてきたり、建物の防水システムが弱く
なるなど建物自体が老朽化して起こる劣化
です。
・社会的・機能的劣化
社会的劣化は、技術がどんどん進歩すること
でデザインや設備が、今となれば時代遅れで
あったり、法律にマッチしない状態だったり
することです。
・経済的劣化
資産としてマンションをとらえたときに、中
古マンションの売買価格が、将来的必要とな
ってくる修繕費用を下回ってたりすると経済
的な劣化が進んでいるということになります。
劣化した性能を当初の状態に戻すことを「修繕」といい、当初の状態よりも、現在の状況にマッチさせ、さらによくすることが「改良」です。
「修繕」と「改良」を合わせたものが「改修」です。
「修繕」と「改良」を定期的に行い、建物の利用できる年数を延ばしていこうとする考え方が「計画修繕」になります。
マンションの計画修繕は、建物や設備の部分ごとに修繕周期がばらついています。
・鉄部塗装 3~6年
・外壁修繕 10~15年
・ガス管取替 20~25年
・避雷針取替 38~43年 など
大規模修繕工事は、そのばらついた修繕周期を、出来る限り集約します。
その目安が「12年前後の大規模修繕工事」となります。
(マンションの状態によってはもう少し長い周期で考えても良い場合があります。)
大規模修繕工事の行われる部分は「共用部分」と「専用使用部分」になります。
大規模修繕工事はさまざまな計画の準備が必要です。
「体制づくり」「合意形成」「資金計画」等があり、準備のあとは、「調査診断」「工事方式(パートナー)選択」「業者選択」「届出」「契約」「施工」「検査」「引渡」等、様々なことを行っていきます。